クリニック紹介
当クリニックでの診療について
診療技術の進歩や医療経済の変化から病床を持つ病院は急性期あるいは専門性の高い入院診療に特化してゆく傾向にあります。これにより今までは治らなかった疾患や状態が治療可能となったり、治療成績が向上しています。一方で入院診療の対象とならない疾患や状態については外来診療でのサポートが十分に追いついていない側面もあるように感じます。これまで病院が分担していた一部の機能を引き継ぎ、専門性を活かしつつ臓器横断的な視点での包括的な診療に外来診療のみを担うクリニックとしてのひとつの方向性があると考えます。
当クリニックでは職種や診療科の垣根を超え、チームとしてさまざまなリソースを用いた診療を持って、皆様の生活の質を高める一助となるべく努めたいと考えております。
例えばめまいを例にあげると、病院では内科・耳鼻科・脳神経外科・脳神経内科など多くの診療科での受診が必要となったり、検査のため日を改め、その結果をまた別の日に聞きに行くといった手順が必要なことも多いと思います。当クリニックでは神経診察のスキルとMRIや眼振検査装置など診断機器を用いて、なるべくワンストップで多くの診療分野をカバーし、なるべく1日で原因を探り、頭位置換法のような治療も済ませられるといった診療を目指しています。さらに外来リハビリテーションと連動することで、薬だけではなかなか良くならない平衡感覚異常の治療も患者さんとともに考えていきます。他に当クリニックで得意とする診療内容についてもこのサイト上でご確認いただければ幸いです。
新型コロナウイルス感染症により新たな生活様式が求められている状況を乗り越え、安心・幸せの医療を提供したいと考えております。
2021年3月 院長 及川 明博
院長略歴
主な勤務先
- 東京女子医科大学病院
- 東京都立府中病院
- 東京都立大久保病院
- 東京都保健医療公社大久保病院
- 志匠会ひばりクリニック
- 府中脳神経外科診療所
所属学会
- 日本脳神経外科学会専門医・指導医
- 日本脳卒中学会専門医・指導医
- 日本脳神経外科コングレス
- 日本整形内科学研究会
処方について
院外処方箋を交付いたします。
標準的治療や診療ガイドラインに準拠した処方を行います
年々蓄積される医学情報に基づいた指針からの適切な診療を心がけています。また一般論だけではなく、個人個人の特性も重視したいと考えています。
効果が同等であれば安全性が高いと考えられる薬剤を優先します
むやみに新薬を用いず、効果がはっきりしている薬や安全性に優れた薬を優先します。新薬は厳格な審査を受けて使用可能となりますが、なかには市販開始後の実臨床の現場で想定以上の副作用が見つかり販売中止となる例もあります。新しい薬が作られ治療の選択肢が増えることは良いことですが、慎重な態度も必要と考えています。
副作用を少なくするため可能な限り薬剤の種類や量を減らすよう配慮します
薬の使用は無しあるいは最小限が理想です。複数の薬の組み合わせによっては1+1以上の効果が出る場合がある反面、相互作用によって副作用が増強されることもあります。クスリはリスクでもあります。
後発医薬品(ジェネリック医薬品)がご利用できます
先発医薬品と添付文書上の効能効果に違いがあるごく一部の薬剤を除き、調剤薬局で先発医薬品も後発医薬品も患者さんご自身でお選びいただけます。効果や安全性が同等であれば、お財布に優しい後発医薬品がうれしいですよね。もちろん先発品のほうが相性が良いと言う場合には薬局で先発品をお選びいただくことも可能です。
ご注意ください
法令の規定により処方箋には日曜日や祝日を含む4日間(交付の日も含みます)の有効期限があります。期限を過ぎると調剤薬局で受付できなくなり再発行が必要となります。再発行には健康保険が適用されないため外来診療料(診察料)、処方せん料などの費用は自己負担となります。特殊の事情があると認められる場合には、予め診察時にお申し出いただければ有効期限を延長することは可能です。また、処方箋を紛失してしまった場合も自費での再発行が必要となります。さらに処方された薬を紛失した場合には、処方箋の再発行費用と調剤薬局での薬代も自己負担になります。ご注意をお願い申し上げます。
頭痛・めまいの専門クリニックとしてのMRI撮影法
3次元的な撮影法
頭部のCTやMRI検査では一般的に横断像(いわゆる輪切り像)が多く用いられています。この場合、脳を検査目的とすると撮影の一般的な基準線である眼窩中心と外耳孔の中心を結ぶ眼窩外耳孔線(orbitomeatalライン:OMライン)より下に位置する副鼻腔などは撮影の範囲外となってしまいます。当クリニックでは横断像に矢状断像(横から見た断面像)と冠状断像(前から見た断面像)を組み合わせることで、頭部・顔面・上頚部を撮影範囲に含めています。これにより頭痛の原因になるにも関わらず、通常の撮影範囲では十分に撮影されていない可能性のある上顎洞、篩骨洞、蝶形骨洞などに生じた副鼻腔炎を見逃さないようにしています。さらに森は頭部MRIでの矢状断像の利点として、以下のような例で診断能の向上が期待されるとしています。
- 大脳外側部の脳回など、横断像では分かりにくい部位の病変の同定。
- 中大脳動脈水平部の閉塞。
- 聴神経腫瘍の検出。
- 水頭症での側脳室下角の拡大や、第3脳室前陥凹の拡大。
- 奇形などの際の正中構造(トルコ鞍、鞍上部や脳梁)や後頭蓋窩の評価。
- 脳の下垂など上下位置の評価が必要な疾患(脳脊髄液漏出病[低髄圧症候群]など)。
特殊撮影法
CISS(constructive interference in steady state)法
後頭蓋窩の脳神経や血管の微細構造を観察するための撮影法です。めまい・聴力障害での聴神経腫瘍、三叉神経痛や片側顔面けいれんでの神経血管圧迫、三叉神経・自律神経性頭痛などでの原因検索に有用です。
BPAS(basi-parallel anatomical scanning)法
椎骨動脈の狭窄と低形成との鑑別、椎骨脳底動脈解離などの診断に用います。
血管撮影法(MRA)
通常の頭部MRAでは観察対象となる頭蓋内動脈を明瞭化するため背景信号を除去していますが、当クリニックでは浅側頭動脈など頭蓋外動脈を観察するためあえて背景信号を残しています。
保険医療機関のおける掲示
医療情報取得について
- 当院はオンライン資格確認を行う体制を有しており、受診された患者様に対し、受診歴、薬剤情報、特定健診情報その他必要な診療情報を取得・活用して診療を行います。
医療DX推進について
- 当院では医療DX推進の体制に関する事項及び質の高い診療を実施するための十分な情報を取得し、及び活用して診療を行います。
- 医師等が診療を実施する診察室等において、オンライン資格確認等システムにより取得した診療情報等を活用して診療を実施しています。
- マイナ保険証を促進する等、医療DXを通じて質の高い医療を提供できるよう取り組んでいます。
- 電子処方箋の発行及び電子カルテ情報共有サービスなどの医療DXにかかる取組を実施してまいります (※今後導入予定です)。
明細書について
- 当院は療担規則に則り明細書を無償で交付しています。
- また、自己負担のある患者様には診療報酬明細書、領収書を交付しています。
- 明細書の発行を希望しない患者様は、会計の際にお申し出ください。
一般名での処方について
- 後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用に積極的に取り組んでいます。
- 後発医薬品があるお薬については、患者様へご説明の上、商品名ではなく一般名処方(有効成分の名称で処方すること)を行う場合があります。
- これにより、特定の医薬品の供給が不足した場合であっても、患者様に必要な医薬品が提供しやすくなります。
情報通信機器を用いた診療について
- 情報通信機器を用いた診療の初診の場合には向精神薬を処方することはできません。